’08.10.26 日 その2 [日記]
先週DVDで観た『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』に続き、
同じくスティーヴン・キング原作、フランク・ダラボン監督の『ミスト』を昨夜観ました。
想像以上の衝撃的な映画でした。
いえ、衝撃なんて単純なものじゃない、あらゆる恐怖と絶望感、その時の人の心の暗部が鋭い刃物のように描き出されていて、正直見終わった時には、自分ならどうするだろういう問いかけの前に、精神的にボロボロになってました。エンドロールを呆然とただ眺めてしまったなんて初めてです。
夜の1時に観終えたんですが、2時過ぎまで身震いや色々な想いが収まりませんでした。
本数見てきたわけではないですが、近年まれに見る傑作ホラー映画といっても過言じゃないと思います。
霧の中の見えない恐怖というありがちな設定ながら、
手持ちカメラによるドキュメンタリータッチの映像、
H.P.ラヴクラフトを彷彿とさせる異形のもののリアルさ、
恐怖におののく人々の心の闇こそが恐怖の正体だと言わんばかりの展開、
いやでも見ているものをその世界に引きずり込んで、飲み込んでしまいます。
そしてラストは・・・それまでのスプラッター映像がかわいく思えるくらい吐き気がしそうな結末・・・
今思い出しても身震いがする・・・
ただ一つ・・・主人公の息子が、途中とても大事な台詞を父親に言います。
この台詞無しにラストが描けなかったものか・・・ちょっと説明的に感じ、唯一違和感を感じたシーンでした。
このラスト、原作には無くて、監督が考えたそうです。
原作者に「自分が思いついてたら、こう書いたかもしれない」と言わしめたラストです。
この『ミスト』、実はモノクロ版があって、『ミスト コレクターズ・エディション』の特典映像として
収録されているそうです。このモノクロ版こそが監督の望む形だったそうで、もう、観たくてたまりません。
ここまで書いて改めて気付く・・・SF&ホラー好きな自分・・・そういう映画やテレビ、よく見てたからなぁ。
ずっと遠ざかってたけれど。やっぱり好きなものは変わらないねぇ(^_^;)
『ショーシャンクの空に』や『グリーンマイル』のような感動が微塵も無い『ミスト』。
この『ミスト』こそが、原作者スティーヴン・キングと監督フランク・ダラボンの真骨頂のような気がする。
この二人、絶対心底楽しんで作ったんだろなぁ。
次回作が楽しみだ(^・^)
おはようございます。
女房が苦手なので、ホラーはほとんど見ないのですが、見てみたくなりました
怖いんだろうなぁ
by はくちゃん (2008-10-27 09:10)
記事を拝見しているだけでドキドキします。
スティーヴン・キングの描く恐怖なら、
精神的にガツンときそうですね。
by Keiko (2008-10-27 10:53)
>はくちゃんさん、ありがとうございます。
この映画では人間を襲うモンスターは小道具です。
本当に怖いのは・・・ぜひ堪能してください。
>Keikoさん、ありがとうございます。
キングは人の心をくっきりと浮き出させることに長けているんでしょうね。
今度原作を読んで見ます。
by chibita (2008-10-28 00:22)